入学式

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「卓球部の紹介の紙貰った?」 愛美は手に持っていたプリントをヒラヒラさせながら楓に問う。 「いえ、貰ってないです」 「ありゃ見逃してたか。良かったら来てね!」 「ありがとうございます」 一礼して愛美に 別れを告げ再び坂道と向き合った楓の頬は 気味の悪いほど 緩みきっていた。 (覚えててくれたー!) それだけで充分だった。 楓の先程まで 下がっていたテンションは 比べ物にならないほど 上がっていた。 _
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