CODE:∬(2) 秩序=校則

19/22
前へ
/320ページ
次へ
空中から地面に叩きつけられる。滑空しながら踵(かかと)落としなんて…予想外だ。頭の痛みを堪えながら、偽者を追う。 「この程度で…負けない…! 英雄なんか、そもそも僕が望んだ事じゃない…!」 エンジン再起動…後に加速。悔しさ、怒りが込み上げる。 「へぇ…俺には英雄呼ばわりされて、いい気になっている奴にしか見えないね。それこそ…ムカつく程に」 ピンッピンッ…! お次は手榴弾と来た。商店街の中で、爆弾なんてかましたら…! 「やらせない!」 一気に加速して、手榴弾を拾い上げる。空高く投げた。 バーンッ! ガタガタ… 運悪く看板に当たってしまい、万事休す…! 回りの人は僕だけを見て、ヒソヒソとしている。まずい…! 「もう止めて! 君は何が望み? 僕を堕ちさせる為か? それとも英雄の名が欲しいのか?!」 「二つともそうだが…ちーっと違うな。…俺達の狙いは、お前ら『8人』を失脚させるためだ! それが、依頼なんでね…逆らえないのさ」 依頼? コイツ、誰かに頼まれて僕達を妨害している…? 失脚をさせるために、ここまでやるのか?! 「ふざけるな! 僕らが何をしたって言うんだ! 依頼とか、関係ない。…君らを絶対に追い詰めるからな!」 「ほー…面白い。だが、いつまでもこうやって鬼ごっこをしているつもりはない。…君達みたいに、暇人でも英雄じゃないんでね」 お店の商品の小麦粉をひったくり、僕に巻いた。 『コラァ! 泥棒ー!』 後ろから店主らしき声が聞こえたが、姿は見えない。粉塵が舞い、回りが見えなくなる。 「ゲホッ…ゲホッ…! 偽者! どこだ?!」 「ハハハッ! お遊びはここまでだ。…さて問題だ」 チッ…チッ…ボッ! 「…小さな煙の分子…小麦粉が、火の化学反応を起こすと…どうなるでしょうか? クククッ…じゃあな」 「っ!!!」 バシュウ…バーンッ!
/320ページ

最初のコメントを投稿しよう!

34人が本棚に入れています
本棚に追加