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「…ふん、面白い。」
少女はおもむろに階段から飛び降りると、栄太郎の手を掴んだ。
「九条 凛。
九火の…妖狐だ。」
「吉田栄太郎。
…宜しくね、凛。」
掴んだ手を握り返した栄太郎が微笑む。
いつもの栄太郎を知っている高杉や、桂が見たらびっくりするような笑顔で。
(凛…彼女の事は後々知っていけば良いかな。)
(久方ぶりに面白い人間を見つけたかの。)
各々の思いを胸に、二人は夕暮れの中、帰路についた。
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