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?「朋也くーんっ」
背後から駆けてくる声は、到底男の物とは思えない。
そう思いながら半歩左に避けると、数歩先でたたらを踏みながらも体勢を立て直す。
数拍置いて、ゆっくりとこちらを向くのは、女らしい顔立ちの『男』……そう、男。
?「何で避けるのさー」
朋也「何が嬉しくて男に抱きつかれにゃならん。
つーか仕事はどうした勝平」
午前午後に別れているとは言え、藤林の話だと日曜はその両方に必ず出ていると訊いたが……
勝平「ああっそうだよ、遊んでる暇無いんだっ
ごめんね朋也くんっ」
言うが早いか、あっという間に姿が見えなくなる。
朋也「……速いな、相も変わらず」
おっと、呆気に取られてる場合じゃない。
朋也「……行くか」
呟いて、足を向けるのは商店街。
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