-第1話-

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勘違いする程、紛らわしい時間に待ち合わせてはない。 ……遅刻した俺が言えた立場じゃねぇって位、解ってるっての。 杏「ほ、ほら、早く行きましょうよ」 しかし……今日のこいつ、妙にそわそわしてると言うか、何処か浮いてる気がする…… それに、何時もより…… その先の言葉を掻き消すようにかぶりを振り。 朋也「ほら、行こうぜ」 努めて平静を装う事にする―― ――休日の商店街で、並んでウィンドウショッピング。 端から見れば、まるっきりデートだろう。 杏「う~ん……ちょっと朋也、あんたも勝平の選びなさいよ」 正直、あいつなら『藤林の選んだ物』とか言えば、何でも喜んで受けとりそうな気がする。 朋也「これで良いんじゃねぇか?」
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