-第1話-

6/10
前へ
/18ページ
次へ
やはり、大した理由もなく、プレゼントを選ぶと言うのは難しいものがある。 ましてや、勝平の好みや趣味に明るくない。 朋也「『男らしい』ってのが、プレゼントを選ぶ好みの基軸としちゃ、幅広すぎるんだよな」 杏「よねぇ……やっぱり、さっきのTシャツどっちかで決めとく?」 朋也「最後の手段……だな、そりゃ」 商店街入り口前の広場のベンチに、二人肩を並べて腰を落とし、ついでに溜め息も落とす。 杏「……はぁ……あんた、自分で言い出したんだから、何とかしなさいよね」 ……そう、働き始めた勝平の、就労一月経過の祝いとして、何かしてやりたい。 そう思い、杏を誘って今日の休日となった訳だ。 朋也「慣れねぇ事は思い付くもんじゃねぇな……」
/18ページ

最初のコメントを投稿しよう!

36人が本棚に入れています
本棚に追加