-第1話-

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無駄に近い距離で、男二人は杏に声をかけ続けるも、特に反応を見せない杏に苛立ったのか、乱暴に肩を掴み。 男1「聞いてんのかよ!」 朋也「てめぇの怒鳴り声なら、辺りの奴等が聞いてるよ」 肩を掴んだ男の肩を掴んで、後ろに下がらせる。 杏「朋也っ」 何処か嬉しそうに、そして、張り詰めた緊張が解けた様な、そんな声色。 男1「んだよ……行こうぜ」 男2「え、あ、おい」 ……もっと突っ掛かって来るのかと思ったんだが。 潮時を解っているのかいないのか……まぁいい。 朋也「しっかし、あの位なら追い払えるだろ、お前なら」 少し『らしく』ないと、そう思って、簡単に口を突いた台詞。 杏「あんた……あたしを何だと思ってんのよ」 歩く凶砲。 ……等と言える訳もなく。 朋也「いや、まぁ……女何だな、と――」
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