序章 ~世界征服は目前だ~

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まぁせいぜい何か当たったな位の意識しかないらしい。ただし向こうも馬鹿ではないらしく、目ばかり狙うようになったそうだ。一時期瞬きばかりしなければいけなくて煩わしいと現場からの声が上がっていた。   「星蟲の卵の欠片は結局使い物になったんだったかな。目の覆いにどうかという話があっただろう」   報告は聞いた気がするが、と首を傾けると大臣がもう一度眉を撫でた。いかん、どうも最近たるんでいるな。   「透明度、強度、形状、加工、すべて問題ございませんでした。この報告をいたしますのは五度目でございますが、興味がございませんのならばお聞きになりますな」
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