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「はい質問、私の名前は何でしょう?」
「へ、それは……あれ?えっと……」
鈴鹿の簡単な質問に裕理が首を傾げる。どうやら鈴鹿の名前を頭から消したようだ。相変わらず見た目に変化が無いから分かり辛い。
最も鈴鹿の場合、これに暗殺術を織り交ぜるから怖い。おかげで最近は人里を襲う馬鹿な妖怪の被害も減ったけれど……
「まぁ実感し難いでしょうけど、これが私の能力よ。他の二人も見せ辛いし。」
確かに慧音の能力は見せて分からせるのは難しい。私の能力は……まぁ血が飛び散る事もあるしね。
「……で、裕理の能力は?」
全員が鳥を見る。すると鳥は裕理の目の前にモグラの死骸を置いた。
「旦那、その死体に旦那の血を一滴垂らしてくだせぇ。」
「え、な、何で!?」
「一度実演した方が早いっすから♪」
「はぁ……あ、すいません、何か刃物を貸してください。」
「これでいい?」
そう言って鈴鹿は五寸釘を裕理に渡した。幸い裕理はそれを何処から用意したのかは見て無かったようだ。
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