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裕理が自分の指に五寸釘を突き刺す。今、全く躊躇いが無かったな。
流れ落ちた血がモグラの死骸に降りかかると、変化はすぐに始まった。死骸だったモグラは突然動き出し、更に体が次第に大きくなっていく。
気付けばモグラは狼くらいの大きさへ成長して走り回っていた。死骸だったモグラが『生き返った』のだ。
「…………裕理の能力って……」
「『命を分け与える程度の能力』っすよ♪旦那の血を浴びた『生きてないモノ』は、旦那の命が分け与えられやす。」
「……えっと、あぁ……小類人とか?」
「裕理、そのネタはまだ幻想入りしてないと思うわよ?」
……ちゃいるどって何の話だ?
「じゃあ能力の説明も終わった所で旦那、あっしとこのモグラに名前をくだせぇ♪」
「そういえば……えっと……」
「荒ぶる鷹のような魂を持つあっしに似合う名前を希望しやす。」
「ぐもっぐも~♪」
鳥とモグラが裕理にすり寄る。基本的に懐かれているようだ。
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