第二幕 幻想郷での新たな生活

3/20
前へ
/120ページ
次へ
授業を終え、別室に戻った僕を慧音さんが待っていた。基本的に授業は教える内容に分けて担当している。 「裕理か、お疲れ様。どうだ、そろそろ慣れてきたか?」 「いえ、まだまだ勉強不足を痛感する事ばかりですよ。」 「ふふ、そう謙遜する事はない。少し覗いていたが、なかなか良い授業だった。」 「そうでしょうか?」 「何なら、これも教えようか?」 慧音さんが軽く自身の額を指で叩くが、僕は丁重にお断りしておいた。 最初の頃に一度頭突きされたから分かる。あれは慧音さん以外には使えない。 「さて、今日の仕事も終わりだな。裕理はこの後は……」 「いつも通りです♪」 「では、頼んだ……そうだな、たまには私達もお邪魔していいか?」 「はい、大歓迎ですよ。ご飯はみんなで食べるのが一番美味しいですから♪」 「楽しみだな。」 慧音さんに細かい仕事を任せて、僕は一足先に寺子屋を出る。今晩の食材は少し多めに買う必要がありそうだ。
/120ページ

最初のコメントを投稿しよう!

226人が本棚に入れています
本棚に追加