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無事に食材を買えた僕は妹紅さんの家に急ぐ。最中の下ネタは割愛させて。
その最中に顔見知りに出会った。
「あ、鈴鹿さん。」
「あら裕理じゃない、今帰り?」
「はい、授業も終わりましたから。」
僕がここで暮らし始めてから色々教えてくれた鈴鹿さん、元々僕と同じように外から来た人らしい。
何でも弟に頼まれたとかで、僕に色々教えてくれた。立派な弟さんだ。そして鈴鹿さんの隣には小さな少女がいた。この子は寺子屋に通う少女で毎日顔を合わせている。
「月詠(ツクヨミ)ちゃんも今帰り?」
「…………」
月詠ちゃんは何も言わずにスケッチブックをめくる。これは別に拒絶ではなく、彼女の会話の仕方。
喉を壊して声を出せない月詠ちゃんはこうしてスケッチブックで筆談する。
『おいっす先生、相変わらず通い妻……いや同棲してるし働いてるからヒモでもないし……とりあえず尻に敷かれてるね。』
……ちょっと口が悪いのが難点だけどね。でも優しい女の子だ。
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