逃亡者

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俺は見知らぬ街にいた。彼女への愛が不自然に思えて。 初めて逢ったのは、二年前のオフショアの日。俺は波を待っていた。海に行くと女の子には目もくれなかった俺が。まさか彼女に心を奪われるなんて。 彼女は上手かった。幼い頃からやっていた俺より。その姿はまるで羽の生えた天使の様に見えた。それなのに、今のキミは羽をもがれた天使のように堕ちてしまった。あの日、何故か海に行こうと思った。何かイイコトがあるような気がして。それなのに、俺はキミから逃げ出してしまった。何時からだろう。愛せなくなったのは…。
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