プロローグ

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  「わーしゃわしゃわしゃ、わーしゃわしゃわしゃ。」 両手で仔犬の顔を包み、激しく撫でる。 「んじゃ、行ってくんな!ひろし!」 可愛いくて小さなシーズー。名前は、ひろし。 「んーーーふあっ!」 大きく伸びをして、空を仰ぐ。今日も気持ちの良い晴れ。 「ん。あの曇…、磯山のハゲ頭に見える…。写メ撮っとこ。」 少年は、空に向けてシャッターをきった。無駄に、フラッシュをたいて。
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