第2話

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  本気で、心臓が喉から飛び出るかと思った。 び、びっくりした…。 隣の男の子が…、さっきのイケメン様が…、私に話しかけてきた…。 「え、え?」 どもる私。 薄い唇の隙間から、八重歯を覗かせて口を開く男の子。 「それね、さっき小さいこがこれでもかってくらい振ってたから。開けたらブシャーッてなっちゃうよ。」 そう言うと彼はくしゃっと八重歯を見せて笑った。 …可愛い。 「あ、え、そうなんですか…っ。ありがとうございます。」 「ん!」 彼は再び牛乳に目を移してしまった。 …もっと、顔見たい。 「あ、あの。」 「ん?どしたの?」 気づいたら口が動いていた。
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