罪

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5月10日。 心地よい風が吹く頃に、 私は病院の部屋にいた。 相変わらず、 蒼く澄んでいる空。 それとは対称的とでもいうのだろうか。 昔から神様は、 私の願いを聞き入れてくれないのである。 君は、 私の為に命を引き取った。 君は、 私を守ってくれた。 ――――――・・・ 「今日、どこ行くっ?」 「そうだな-・・・公園?」 「またあ?」 そんな、 いつもと変わらないくだらない話しをしていた時に 事件は起きた。 「キャーっ!!!!」 女の人の悲鳴。 私が後ろを振り向いた瞬間、 「危ない!!!!!」 <グシャッ> 君は、 血飛沫をあげて 倒れた。 私には、 よく状況がわからない。 周りの人が、 私たちから離れていく。 道路の上で冷たくなっていく君。 我に返った私は、 救急車を呼んだ。 _
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