*prologue*

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桜も散って暖かくなってきた5月の日―… 私はいつものように 家を出た 小柄な体型に髪を束ねるリボン、鞄にぶらさがる大きなくまさんのキーホルダー、化粧ひとつしない顔 自分でも子供っぽいという事は充実すぎるくらい自覚している。 高校生にもなって、 さすがにこれはまずいと 周りが焦るばかりで自分では変わろうともしない― いや、変わるのが怖い。 自分の中に知らない自分がいるようで苦しくなるから。 でも、こんな私が 君と出会ってからあんなにも変わる事が出来るなんて あの頃はまだこれっぽっちも思っていなかった―…
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