第1章

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「智也!」 呼ばれた声の方を振り返ってみると、そこには瞳とカズノリが立っていた。 「カズノリ!瞳!オマエラ、頭は平気か?」 「さっき私もカズノリも起きて、少ししたら頭痛に襲われた。」 「オマエラもか。」 「ってことは智也たちもか?」 「あぁ、それに見てみろよ。窓の外を。」 俺は窓の外を見るようにカズノリと瞳に指で外の方を指した。さすがに二人ともあの巨大な塀には言葉を失っていた。 「なんだよこれ・・・」 「わからない。そもそも俺達は、修学旅行からの帰り道だったはずだ。なんでまた教室なんかにいるんだよ。」 少しの間、その場は沈黙した。美咲は少し怖いようで俺の腕にしがみついてきた。 「ここで止まってても、何も解決しない。少し学校の中を回ってみよう。」 カズノリの提案で俺達は、他のクラスメートが目を覚ます間、学校を散策して見ることにした。
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