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俺は言葉を失った。
なんでこんな壁が…?
俺は急にひどい頭痛におそわれた。かなり痛みを感じたけど、一分ほどで和らいだ。
「今のは一体?」
不意に俺の後ろで「ドサッ」という物音が聞こえた。振り向くとさっきまで机に伏せていた美咲が床に倒れていた。俺は即座に駆け寄り、美咲を起こし上げた。
「美咲!」
何回か声をかけると、美咲は目を覚ました。
「ここはどこ?」
「俺にもわか…」
美咲の問いかけに答えていると、美咲の様子がおかしいのに気づいた。
「あ、頭が…いた…い…」
かなり苦しんでいたが、美咲の頭痛も一分ほどで収まったようだ。
「大丈夫か?」
「心配かけてごめんね。もう大丈夫だよ。」
「いったいどうなってるだ?俺も起きてすぐににひどい頭痛におそわれたんだ。それにあれだ。」
美咲も異様な壁が建っているのが気づいた。
「なに…あれ?」
俺は美咲の問いかけに答えられず、ただただそびえたつ壁を美咲同様に見つめていた。
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