第1章

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俺は言葉を失った。 なんでこんな壁が…? 俺は急にひどい頭痛におそわれた。かなり痛みを感じたけど、一分ほどで和らいだ。 「今のは一体?」 不意に俺の後ろで「ドサッ」という物音が聞こえた。振り向くとさっきまで机に伏せていた美咲が床に倒れていた。俺は即座に駆け寄り、美咲を起こし上げた。 「美咲!」 何回か声をかけると、美咲は目を覚ました。 「ここはどこ?」 「俺にもわか…」 美咲の問いかけに答えていると、美咲の様子がおかしいのに気づいた。 「あ、頭が…いた…い…」 かなり苦しんでいたが、美咲の頭痛も一分ほどで収まったようだ。 「大丈夫か?」 「心配かけてごめんね。もう大丈夫だよ。」 「いったいどうなってるだ?俺も起きてすぐににひどい頭痛におそわれたんだ。それにあれだ。」 美咲も異様な壁が建っているのが気づいた。 「なに…あれ?」 俺は美咲の問いかけに答えられず、ただただそびえたつ壁を美咲同様に見つめていた。
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