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「あ、危ない!!」
後ろから腕をぐいっとひかれた。
思わず後ろに倒れそうになったところを支えられる。
目の前を、トラックが通り過ぎる。
危なかった……。
これ、止めてくれなかったら、確実にひかれてた。
「バカッ!!」
突然、後ろから怒鳴られた。
振り返ると、焦ったような、怒ったような顔の智也が私を見つめていた。
「ひかれたらどうするんだよ!!」
「ご、ごめん…」
「はぁ~…。マジで心臓とまるかと思った。」
「…た、助けてくれてありがとう。」
「まぁ、無事だったからいいや。」
そう言って、私の頭をポンポンとする。
私は恥ずかしくなって、思わずうつむく。
「でーもッ!!危ないから、今日はこうな♪」
智也が嬉しそうに笑いながら、私の手をギュッと握る。
「え゙ッ!?」
「だって、またひかれそうになるかもしれないし~」
うぅ…、そう言われると言い返せない。
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