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「あ、自己紹介してなかったね。吉川 湊(ヨシカワ ミナト)、3年。よろしくね」 「あ、えと、1年の前田 美紀です。よろしくお願いします!!」 私はペコリと頭を下げる。 頭を戻したときに、チラッと時計を見ると、智也から逃げてから5分以上経っていた。 …ヤバい。 急がなきゃ! 「あ、私もう行かないと!!ありがとうございました」 湊先輩に、もう一度お礼を言い職員室を出る。 急いで靴を履き、部室へと急ぐ。 ほかの部活は、もう始まっていた。 やっぱり…。 もっと早く持ってこなきゃな。 智也はというと野球部の部室の前には、1人いじけたように座っている。 部室への足を速める。 「ごめん、遅くなって!」 「遅い!」 「ごめんなさい…」 「まぁいいや。じゃあ鍵開けて?」 「あ、うん。」 部室の鍵穴へ鍵を差し込む。 カチャリと音をたてて、鍵が開いた。
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