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俺の情報は正確
誰にも負けはしない
「おっと、時間がありませんね。まぁ、今日はおとなしく帰ってください。そろそろ俺も帰りたいんで。」
俺はそういうとグラウンドから一歩また一歩と校門へと向かう。
授業終了の合図まであともう少し
もし、ここでなってしまったら?
俺は、また酷い目に遭うかもしれない
それはもう懲り懲りだ
お願いだから…彩音…俺に気づくな
「尊!お前何もんだよ!」
「ただの情報屋だっての。呼び止めんなよ。俺忙しいんだよ。」
「違うだろ。彩音ちゃんに会わないのか?」
「ふざけんな。俺は…あいつにだけは会いたくない」
吐き捨てるようにそう言って俺はまた歩き出した
そして、丁度チャイムがなった
やばい
?
やばい、やばい
心臓が壊れるのじゃないかと思うくらいにドクドクいっている
「尊!」
「お兄ちゃん!」
校門から先輩の声が聞こえた。
そして、後ろからは彩音の声
「先輩。遅いですよ」
「悪かったな」
俺は彩音の声を無視して先輩の方へと早足で行く
「待ってよ!お兄ちゃん!」
丁度先輩からヘルメットを受け取った時に彩音が俺の手を掴んだ
「離せ」
出してしまった俺でも驚くほど低い声が出てしまった。
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