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kyouya said
高校生が生活するにはあまりにも設備の整っているマンションからでると、そこには俺のバイクが置いてある。
尊はゆっくりと歩いて行くと、俺の方に手を差しだした。
「先輩。ヘルメット下さい。」
相変わらずの無表情に俺は小さく笑った。尊は俺にとったらまるで弟のような存在だ。
「はいはい。これからお前の家にヘルメット置いとくか?」
「俺の生活スペースに変なものはおきたくありません。」
「変なもんじゃねぇよ。」
くだらない会話をしながらも尊はメットを被って俺の方をチラリとみてきた。
「今日、編入生くるみたいですけど…」
尊はそういうと俺のバイクの後ろに跨った。
尊は我が校のたった一人の情報屋だ。
尊の情報は決してハズレはしない。全て正確に伝えてくれる。
そして、尊の本当の姿は誰もが見とれてしまうほどに美しい。
俺も最初は驚いたものだ。
「まぁ、俺には関係ないだろ。」
「それが、多ありみたいですよ」
「なんでだ。」
「編入生の。柴田夏帆は、風紀委員長の副委員長と幼馴染みたいですからね。」
そういって、尊は意味ありげに微笑った。
「風紀が機能しなくなる可能性も考えといて下さいよ。」
「そうか。お前の言葉はよくあたる。風紀のことはどうにかする。」
「まぁ、あたりまえですよ。後片付けなら手伝ってもいいですけどね。」
そういった尊は口角をあげてとても綺麗に笑った。
……
said end
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