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「…尊。電話。」
緑の心底嫌そうな声で俺は携帯をもう一度開けた。
『尊。お前今暇だろ。暇じゃなくてもいいからこっちこい。お前んとこの会長様のチームcrownが俺らの学校きてんだわ。ちょいわりぃーんだけど、藤村が拉致られちまってさぁ。助けてくんねぇーかな。』
「面倒い。」
『何回でも電話するぞ。』
「はぁ…わーったよ。面倒くせぇーなぁ。少し待っとけ。すぐそっちいくから。」
俺は急いで電話をきって、目の前にいる教師をみる。
「急用です。昼までには戻れるようにします。」
いつもの態度と違ったさっきの会話で気が抜けたのか
教師はコクリと頷いた。
「どーも。」
俺は先輩がいるであろう生徒会室に向かって足を進める。
「先輩…あんたのせいで俺の友達が酷い目にあってるらしい。部下の管理は上司の仕事だろう。」
「あー、そうだな。」
生徒会室の中で仁王立ちする俺と椅子に偉そうに座っている先輩。
周りからみたらかなり妙な光景なんだろう。
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