まだ、記憶があるうちに…残しておこう小学校5年生の私たちを

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私が初めて『彼女』に出会ったのは 私が小学4年生の時 担任の先生に頼まれプリントを 5年生の教室に届けに行った時だった。 5年生の教室は私にとってお姉さんお兄さんの教室という感じがして 私は大変緊張していた だから、ちょっと重い足どりで教室に向かったのを覚えてる 『失礼します!』 引き戸のドアを ガラガラっとあけた 静まった教室の中で 私の目の前に 教壇に立つ彼女はいた 生徒たちが一斉に私を見た 『プリントを届けに来ました』 私が言うと 彼女はその不機嫌な顔でニヤッと笑い 生徒たちに同意を求めるように大きな声で言った 『この子礼儀がないね』 生徒たちはピシッと背筋を伸ばしロボットのような同じ動きで頷きじっと私を見た 私は焦り何の事かわからなかった。 『踏むんじゃないよ!!』 彼女が急に指を指して怒鳴った 『……!!』 びっくりして 自分の足元を見ると ドアの引き戸のレールを私は踏んでいたのだ 畳のあのマナーの事を言ってるのである 『お前はそんな礼儀も知らないのか?』 とプリントを取り上げられた 『す、すみませんでした。』と謝り泣きべそをかきそうになりながら教室を後にした その時は子供ながらに失敗した、恥ずかしい、怒られたと感じていた。 彼女の事を知らずに… これが彼女との一番初めの出会いだった。
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