まだ、記憶があるうちに…残しておこう小学校5年生の私たちを

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●嫌いなもの 道徳 私は『道徳』の授業が好きだった。 週に1回しかなく みんなで輪になったりして レクリレーションをしながら 道徳を語りあうのだ 特に5年生の道徳の教科書には 『大山のぶよさん~ドラえもんとの出会い』という 授業なのにドラえもん誕生の秘話が登場する素晴らしい内容がのっていた。 もちろん私は先にこのドラえもん誕生秘話を読んでしまった 大山のぶよさんの声について書かれていて 最初はコンプレックスの塊でドラえもんとの出会いが運命を変えたというような感動ストーリーだった。 そうして 私はみんなで受ける『道徳』の授業を楽しみにしていた いよいよ 待ちに待った『道徳』の授業がやってきた ドラえもん秘話は教科書3分の2くらいの場所だから、まだまだ遠い 休み時間中に 次の授業の為に教科書を用意しておく チャイムがなり席についた サトババが言った 『私は道徳が嫌いだから算数やろう』 その日から道徳は 算数の授業に変わった 道徳がある日は算数が二時間になった。 彼女は算数が好きだったので1日中、算数の時もあった。 彼女は直前までは道徳の教科書を用意させて 始まったら算数をやらせた。 言い分は 『道徳をやる意味がわからない』 『道徳なんか嫌い』 そして 最後まで道徳の教科書は新品のまま開けられる事はなかった。
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