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「どこへ逃げるつもりだ?人間・・・」
あり得ない。コウモリの怪物が自分に問いかける。まるで当たり前のように問いかけた怪物の目はとても冷たく、見下されているようだ。
(体がうごかねぇ・・・まるで蛇に睨まれたカエルだぜ・・・)
何とか子供だけは守ろうと、本能からか、子供を自分の後ろへ隠す。
そして、精一杯の言葉を口にした。
「か、関係ねぇだろ!そもそもお前はなんなんだ?あの空の物体といい、なんなんだよっ!」
渾身の口撃だ。
だが、コウモリのような怪物はそれに冷静につぶやく。
「質問しているのはこっちだ。だが、今はこの世界のサンプルの収集をしているだけだ。お前を凶星リンガーへ連れて行く・・・」
そう言うと男の左腕を強引につかんだ。
これはマズイ。命の危機を感じる。
だがせめて子供だけでも逃がさねば・・・
「逃げろっ!早く!」
そう言うと同時に相手の脚にケリを入れ、右手に力を入れ、相手を殴打した。
だが、全く効いている様子がない・・・
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