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「取り返したいねえ……」
玲奈が公園を去ってから、兵志は日が暮れるまで公園にいた。
――そんな会話が交わされた翌日。
「おはよう、姫香」
「ええ、おはよう」
気まずい雰囲気の中、二人は挨拶をした。
それからしばしの沈黙が続き、兵志が先にその沈黙を破った。
「あのさ、昨日の電話はどういう意味か教えて欲しいんだけど……」
「ああ、あれはね、作戦なら私が一人で考えたから問題ないってこと」
「えっ?一人でって、去年みたくなったらどうするんだよ」
「大丈夫だって。あの女がどれだけ奇策をかけようとも、今年の作戦なら対処出来るから」
去年は負けているくせに、これほどまでに自信が持てる理由は一体なんなのか。
相双祭を翌日に迎えた日の放課後、西軍全体会議で作戦は明らかにされた。
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