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「つまり、この相双祭が終わるまで奇襲・夜襲・その他もろもろ何でも有りのサバイバルってことかよ」
「そのようだな、兵志」
姫香は、東軍大将の証である太陽の紋章が入った旗を背に、仁王立ちをしていた。
「それで、一つ質問があるんだが」
「どうしたの?」
「どんな理由があって、僕たち二人が最前線に行かなければならないんだ?」
「そりゃあ、あんたらを生け贄にして敵の作戦を知るためよ」
「なんて非情な大将だ。もういいよ、僕たちだけで一泡吹かせてやるから。ね、島崎さん?」
「そ、そうですね。内藤先輩。頑張りましょう」
相双祭初参加の一年生、島崎香奈(シマザキ カナ)は、兵志と共に最前線へと送り出されるのであった。
一方西軍では、玲奈が大将の証である月の紋章が入った旗を背に、各部隊へ細かく指示を出していた。
「臣成!作戦中は、私の言うことに必ず従いなさい」
「分かってますよ。その代わり、こちらが勝利した時には兵志という名のヘタレと、我が愛しの姫香様を切り離して下さいね」
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