天上天下唯我独尊

あ、蚊だ。

パチン！

………プ～ン

…外した。

あっという間に見失った蚊に釣られて地面を見上げてから、やることも無く寝転んだ。暇じゃな～。

天井から生え出る電気が視界をほとんど埋め尽くしている。埃が溜まってあまり見たくない光景だ。

手を伸ばしてその吊っている鎖を指で弾いた。
ぱっ、と埃が舞って登って行った。

暇に明かして今に飽く。
頭を上げもせずそのまま天井に沈むと、屋根裏を越えてすぐに外に出た。今日は雨。
冷たい水滴が体に当たる。

小さな流れに乗って体を動かし、近くの電線に座る。
見上げると色とりどりの多角形が動いていた。あー、下校時刻か。