闘い続ける者たち

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「そろそろ息切れしてきたか!?土方」 「抜かせ!!」 まだ……息の一つも乱れてねえよ、と強がりを吐く土方。 「その割に、顔は必死だな」 強行的な信長とは逆。 冷静に状況を把握し、最善のタイミングでヒカルは攻撃を仕掛け続ける。 「わざとに決まってんだろ!!」 信長の攻撃を捌きながら、ヒカルの攻撃にも刀の力で応戦する土方。 (これだけ信長が接近戦で挑んでいるというのに……) 周囲がよく視えている。 私とヒカルへ対しての警戒も、決して怠らない。 「……土方」 確かに個々の力ではお前に劣るかもしれない。 「それでも、」 (今回は――……) 「私たちの……勝ちだ!!」 腕も足も、ハラワタでさえ失おうが構わない。 勝利とは得てしてそういうものなのだから。 “勝利とは自己犠牲の上に成り立つ” 例え、すべてを失って得るものがなかったとしても、勝ったという事実にこそ意味があり、その先にある命を救えることだってあるのだから。 (それを、私は国王から学び、また十兵衛から教わった) だから―――――!!!! 「信長!!どけ!!!!」 退(の)け入るようにして無理矢理、信長と土方の間に入る。 「ようやく、神様のお出ましか」 「デートに遅れるのは女の役目だろう?」 そういうと、待ち人同士が抱き合う代わりに、私と土方は互いの刃を重ねた。
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