柳生の刀

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エンプティインジェクション”瞬速”。 その名の通り、瞬間移動するかの如く高速で移動できるスキル。 我輩の視界に映るものすべてが矢のように引き伸ばされ背後へと吹き飛んでいく。 その先に現れるのはもちろん強き存在、 ――ドラゴン。 我輩は腰に手を当て、愛刀”洸刀無形(こうとうむけい)”を鞘から引き抜いた。 鞘を滑る高い刃音(はおん)が、その造りの素晴らしさを物語っている。 我輩は引き抜いた刀に己の命力の3分の1を込めながら一振りした。 この刀に決まった型は存在しない。 故にその太刀筋は無形であり無限。 我輩の思うがまま、変則的な太刀筋を生み出すことができる。 「オォオオオオォオ!」 目の前に現れたドラゴンは鼓膜に響くほどの咆哮を繰り返し、街を破壊し始めていた。 どうやらドラゴンの初動は”暴れる”パターンだったらしい。  
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