闘い続ける者たち

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(やめろ……) 「さあ、これが、お前の殺してきた者の末路だ」 (やめてくれ…………) 「そして、それをすべて統べるのが、私――――」 平清盛。 「お前もその一人に加わり、生きていく」 心臓を抉られ、奪われ、立ち尽くす私。 「その土方と……同じように、か?」 運命に抗(あらが)うように、私は笑ってみせる。 「気づいていたのか?」 「じゃなきゃ……理屈が合わない」 (私の遠視”ループ・アイ”の秘密が筒抜けなのも、これだけ私たちの希望の相手を新選組がぶつけてきたのも……) そもそも、土方はあんなに持論を言葉にする人間ではなかったはず。 「おそらく、家康相手に命力を使い切ったフリをしたのも……わざとだな」 その後に、清盛は能力で自分の偽物を創り出して入れ替わった。 清盛の能力は、創り出した分身では相手に攻撃することができない。 しかし、それも命力がなくなったフリをして、逃げ回っているように見せれば、怪しまれない。 そして――――死んだ信長を憑依させ、私たちの前に現れた。 「信長の黒衣は……わざわざ用意したのか?」 「まさか」 私の能力は充分に熟知しているだろう?と、そういう清盛の言葉。 「あれは正真正銘、信長の最後の姿だ」 どれだけ考えても、私の予測を上回る現象は起こる。 「それが、このブラックアウトという盤面(ゲーム)の面白いところでもある」 そいうと、決着をつけるように私の心臓を、目の前で清盛は握りつぶしてみせた。  
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