闘い続ける者たち

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21/ 20分前『隔離世界』 ―――――Bl@ck――――― 何故だ? 何故、死なない? どうして、息絶えない? 滅び、得ない? 内蔵の半分は失われ、失血は致死量を超えている。 (それでも、何故――――) 「何故、立ちはだかる?」 手に持つ刀は砕け散り、その存在さえ削り取られ……。 「約束…………したんだよ」 仲間と、戦友と。 手で触れれば倒れそうなくらい脆い呼吸を繰り返しながら、織田信長はいう。 「お前を倒して……全部、取り戻すってな……!!」 光刀だけじゃない。 「未来も、過去も、現在も!!」 ―――――全部!!!! より一層、身に纏う魂力を奮い立たせる信長。 (なんだ、それは!?) 身に纏う羽織を、信長は黒く染め上げ、より強い法衣へと変質化させる。 「能力の侵食……それも、物質変化に至るだと?」 (おそらく能力の感染……) それも、それほど迄に強い影響力をもった力でなければ成し得ない、奇跡と呼べるクラス。 「闇には闇……これで、お前の攻撃も少しは防げるだろう?」 瀕死な状況で、こうも嗤う人間がいるなど。 (それに、あの法衣……) 私の攻撃を軽減させるどころではない。 おそらく、私の攻撃など属性ごと無効化するほどの力をもっている。 (織田……信長め!!) もっと攻撃的な土方と同じ火(赤)の属性を、その魂にもっていると思っていたのに。 「……計算外、だ」 まさか、コイツの持つ“約束”という概念。 それは自分自身の魂が持つ“根源”さえ変格させることが出来るレベルだったなんて。 誰かの為に自分の信念を曲げるのではない。 誰かとの約束を執行する為ならば、己自身の性質(属性)さえ変えられる。 (命を懸けることさえ……きっと、厭わない) 躊躇(ためら)わない。 「レベル……Ⅴ(ファイブ)だ……」 私と信長。 この二人の戦いが結末を迎えようとする中、私は目の前の人間の警戒レベルを引き上げた。  
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