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見渡す限り瓦礫の山。
その瓦礫の山に、真っ赤に燃える夕日が射して、辺り一面を炎で染める。
まるで空襲でも受けたかのような光景は、この時代では誰も驚かない。
そんな焔の光景のとある場所で、若い男の声が聞こえる。
「この瞬間がいつもドキドキするんだよ…」
針ネズミを連想してしまうような、パンキッシュな黒髪。
目付きの悪さに似つかわしくない綺麗なブラウンの瞳。
その左瞼には髑髏を模したピアスを付けている。
端から見れば痛々しいものだ。
パンキッシュな男の五本の指は、"D"と呼ばれる生物の首を締め付けている。
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