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「何でっ!?何で威杜は俺のだろっ!?あんな奴に触んなっ、あんな奴と関わるなっ!!威杜は俺のだっっ!!俺以外見るなっ!!」
和人たちがいなくなった食堂に転入生の声が響く。
「叶くん、僕は君のじゃないよ?僕は僕のもの」
「違う、威杜は俺のなんだ。俺だけの威杜なんだ」
予想以上の依存っぷり。
周りの生徒の視線なんて総スルーだね。
「ねえ叶くん、僕はね」
君のことなんて大嫌いだよ
絶望に満ちた顔。
「嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
うああああああっっ!!」
ああ、
コワレテ
シマ
ッ
タ
錯乱し発狂する転入生をおいて食堂を後にする。
あーあ、転入生も呆気なかったな。
あんな奴が和人の恋を邪魔したなんて。
まあいいや。
あとは僕の恋人が転入生を“片付けて”くれるだろうから任せよう。
精神病院行きは決定だけどね。
さて、それじゃあ和人の元へ行きますかね。
きっとこのことを知られたら怒られるけど後悔はしてないよ。
だって僕らの玉を傷付けた愚か者が悪いんだもの。
――玉を愛でし悪魔――
(鎮魂歌は)
(悪魔が紡ぐ)
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