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sceneⅠ.
〈ハイドル連邦王国〉
風習や文化、果ては政治体系すらも各地で違う集団が魔物に対峙するために集まって形成された連合国家。
結成当時は民主主義に元に、議会を開き魔物への対策をしていたが、その対応の遅さや魔物の連携ついて行けず20年間で連合を組んでいた3割の国が魔物に侵略されてしまう結果へとなってしまう。
疲弊した連合政府は苦肉の策として架空の国家を作ることにした。
それは魔界の政治体系である王制を模倣して作った国家であった。
そして、その模倣はくしくも成功することとなる。
連合国家に対し、絶対の命令権を持ち各国を束ねて統率を取る一人の王が支配する国家ー、〈ハイドル(偽りの)王国〉が魔界の侵攻を食い止めたのだ。
「ってのが、ハイドル王国の成り立ちだ。」
俺は王国へと続く街道の途中、暇をもて余す魔王とメアーナに人界の話をせがまれたので知ってる範囲の〈ハイドル王国〉の話をしていた。
「人界はそんな風になってるんですね!魔界と同じで王制ばかりかと思ってました。」
意外にも話に食いついてきたのはメアーナのほうだった。
てっきり興味は無いものと思っていたが。
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