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少女は暫く歩くと路地裏に入りました。
それを追うように二つの陰も路地裏に入っていきました。
その陰達は驚きました。
少女が陰達の方をじっと見ていたからです。
だけれど、その陰達―――先程の外套を着た男の二人はニッ、と笑いました。
「よお、嬢ちゃん。悪いがお前さっき俺達を見てただろ?だから…悪いが死んでもらう」
そう、背の高い方が言いました。
それに対して、少女は、
「残念ですが、まだ私に死ぬ気はないです」
そう、先程と同じ高く小さな声で言いました。
ですが、男達はまたニッ、と笑うと今度は背の低い方の男が、
「言ってくれるなぁ。お前、さっき女を一人見殺しにしただろ?死にたくないのに見殺しにするってのはどうなんだ?」
と、言いました。
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