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「これから、そうですねお嬢様のところへ行っってきます。資金協力にね。お嬢様に幕府の今後を聞いて文に書いておきます。お嬢様に頼んで送ってもらいます。そしてその足でそのまま薩摩へといき長州と手を組むように説得してきます。あと、芹沢さんに会いに行きます。新選組にはもとより反幕の意思があったとすることにしたいので、芹沢さんにも報告に」
「そう……芹沢さんねぇ……なつかしいわぁ」
「それで、よりさんには、手紙を渡す役になって欲しいのです。そして、生きてください。誰よりも長く。そして、本当の新選組を世に広めて欲しいのです。のちのち、そう、これから100年200年後に幕府の裏切り者として、嫌われ者になってしまうでしょうから。こんなにいい人たちが、嫌われ者になるなんて、とても惜しいことでしょう?」
その言葉に、ヨリさんは優しく笑う
「そうね。私、そんなに生きられかしら……フフフ。まぁいいわ。約束する。」
「手紙に関しては、いつ、誰に渡すか、きちんと記しておきますので……あと、もし私が30日後までにここへ帰って来れなくても心配しないでください。多分……その時にはもう……死んでますから……辛いとは思いますが、その旨をみんなに伝えてください。」
その言葉に涙ぐみ、歯を食いしばりながらも頷く。
そしてゆとはあることを付け足した
「あ、そうそう。このこともよければ伝えてください。」
「なぁに?」
優しく問いかけるヨリさんに笑いながら
「 」
その言葉を聞くと、ヨリさんは一瞬驚いた顔をして、微笑んだ。
「今頃気づいたのね。」
その笑みに笑みを返す。
「えぇ。でも、今言ったら、決心が揺らいでしまいそうですから……お願いします」
最後に深々と頭を下げた。
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