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「………あ、ああ…ここにいるかと言うか、お主らがここに学校を建てたのじゃ、儂が纏られておるのも知らずにな」
まだ顔を赤くしたその子はブンブン両手を振りながら説明してくれている。
「……そ、そうなんですか」
なんか容姿と噛み合わない物語に曖昧な返事が出た。
「じゃあなんでトイレ何ですか?」
「涼しいからじゃ」
何という即答。しかも誇らしげに手を腰に当てていらっしゃる。
「しかし珍しいの、儂を見たものは居るがみんな逃げてしまうというのに。」
はて、と首をかしげて不思議そうにする。
「いやー何て言うんですか、この容姿だと恐がるに恐がれないというか。」
最近はまっている漫画のヒロインに似ていたからというのは内緒だ。
「ふむ、そうか。なるほどお前に興味が湧いた。ここも不便になっていた所だ、丁度良い。」
何やらまたぼそぼそ言っているようだ、トイレで何してんだか。
まだ電車あるかな……
「ってまだトイレじゃん!早く帰らないと……幽霊が出ちゃう!」
消えそうな達成感からか、また長い道のりが僕をまた恐怖心を増幅させた。
「目の前にその幽霊がいるというのに…まぁいいそれくらい───」
「え?」
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