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「調子に乗りすぎたのよ…『花神家には女の子しか生まれない』と思い込んで…」
そう言って少女は溜息をついた。
…長い黒髪に、色白な肌、桜色の頬、綺麗な緑の目、
花の冠をモチーフしたティアラ、花のようにフンワリしたドレス…
少女の容姿はまさに美しき花神姫そのものだった。
彼女の名は花神実(はながみみのり)。
花神王家の血を引く者…花神姫であった。
「私が女の子だったら良かったのに…」
そう…
彼女はじつは男だった。
脳内からすべて。
本名は実(みのる)と言った。
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