ソイル・オーランド×霧雨魔理沙の場合

6/7
前へ
/7ページ
次へ
「悪い悪い、つい勢いでやっちまったぜw」 「勢いでかけられるこっちの身にもなってくれ……」 賢斗さんがかけたキン肉バスターのせいで体中が痛い……。 俺が何をしたってんだ畜生!! 「ソイル、大丈夫?」 心配してくれた魔理沙が俺の顔をのぞき込んでいた。 その瞳には涙が溜まっていた。 あぁ、未だかつてこれほど俺のことを想い、心配してくれた女性がいただろうか? 二十年間生きてきたが、少なくとも俺の記憶には無い。 これが幸せってやつなのかも知れないな……。 「おぅおぅ、膝マクラとは見せつけてくれるねぇw」 「お兄ちゃんにお姉ちゃん、幸せそう」 言われて気がついた。 今俺は魔理沙に頭を抱えられ、床に寝転んだ状態だ。 どおりで頭に柔らかい感触があると思った。 体の痛みを差し引いてもこれは役得と言わざるを得ない。 少しだけ、ほんの少しだけ賢斗さんに感謝してもいいかな? 「さて、飯も食ったしどうするよ?答えは聞かないけどw」 そういって賢斗さんは飛鳥を抱え上げ、自分の肩に乗せた。 所謂、肩車ってやつだ。 飛鳥は嬉しそうに賢斗さんの肩ではしゃいでいる。 本当によく笑うようになったな……。 「飛鳥ちゃんは預かった!!返して欲しけりゃ今日一日、魔理沙をしっかりエスコートするんだなwww」 「キャーッ♪」 「あ、おい!?」 そう言って賢斗さんは颯爽と玄関へ向かい、飛鳥を連れ去った。 賢斗さん、それ軽く誘拐や……。 「ったく……しょうがねぇな」 仕方無い折角の厚意だ、有り難く受け取るとしますか!!
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

14人が本棚に入れています
本棚に追加