4人が本棚に入れています
本棚に追加
「……ふ~、行ったか…」
見送った人達が見えなくなった後、男は無造作に今まで大事そうに持っていた募金箱を地面にドカリと置き、その上に座った。
スパー 男はダルそうに煙草を吸い、伸びをした。
「いや~、チョロいな。あいつら、ちょっといい話するだけで金を置いていきやがる。だいたいが10円や100円とかはした金だが、中には1000円も置いてく阿保もいるからな。」
グヘヘ… 男は不気味な笑い声をあげながら、アゴのヒゲを指に絡ませたりして弄ぶ。
どうやらそれは、男が嬉しい時などにやるクセのようだ。
「さて…と…。今日は金も集まったし、そろそろ帰るか。」
最初のコメントを投稿しよう!