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勢いよく階段を駆けおりる、この時にはもう夢をみた憂鬱な気分など吹き飛んでいた。
「おじさん!!なんで起こしてくれなかったんだよ!!」
「…高校生になったら自分で起きるから必要ない、と言ったのはお前じゃないか。」
「うっ……。」
おじさん…名前は『伏見東山』、俺の義父にあたりる人だ。
どうもこの人を『父さん』とは言うのは気恥ずかしくて父さんの前でだけは『おじさん』ということにしている。
「早く顔を洗ってきなさん、朝飯は……」
「朝飯今日はいらない!!このままじゃ遅刻しちまう!!」
父さんの言葉が言い終わる前に俺はさっさと洗面所に行くことにした。
「やれやれ…、高校生になれば少しは落ち着くと思ったのだか…。」
洗面所に急ぐ俺の後ろからそんな父さんのつぶやきが聞こえてきた。
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