憧れ

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「あらお待たせお待たせ~」 店を閉めたおばさんが上に上がってきた 「さぁ始めましょう」 カナンがそう言うとナガ以外の三人は食卓を囲んでお祈りを始めた 「本日も私たちに暖かい光と食事を与えて下さる天とSunに感謝いたします。また明日も変わらない1日が過ごせますように。ガーデン。」 「さぁ!食べましょう!」 お祈りが終わると待ってましたと言わんばかりにカナンがパンを手に取った 「カナン。それはナガ新作のパンドラパンだ食ったら感想を言えよ」 「パンドラパンってどんなパンなの?」 おばさんはナガに聞いた 「食べてからのお楽しみを考えてみました。食べるまで中身がわからないってことで」 「あぁそれでパンドラね♪」 カナンはパンを一口食べた 「ん?ナニコレ…う~ん…あ!これはかぼちゃね!」 「どれどれ俺も一つ…」 おじさんも一口食べた 「ん~?これは…みかんか!」 「こっちはチョコレートですよ♪」 「このパンはなかなかコンセプトがいいわね。中に入れるもの次第で値段が変わっちゃうのがネックだけど」 「おぉ~カナン!評論家みたいなこと言うなぁ。俺もこのパンはなかなかいけると思う。なんなら今度試験的に店に出してもいい」 「本当ですか!?ありがとうございます!」 「ナガちゃんはホントオリジナルパンを作るのがうまいわぁ~」 おばさんもナガのパンドラパンを気に入ったようだ 「ナガになら安心して店をまかせられるよ。なぁナガ…どうだい?ガーデンへの就職は辞めて家のパン屋を継いでくれないか?」 「…」 ナガが返答に困っているとおじさんは意を決したように頷いて言った 「うむ!何ならカナンを嫁にやってもいいぞ!」 「ちょっ!お父さん!何言ってるのよ!?ナガが困ってるじゃない!」 顔を真っ赤にしながらカナンはナガをチラッと見つめる 「おじさん…それはとてもありがたい話です…俺だってお店をやれたら幸せだと思います…でも…俺はどうしてもガーデンへ行きたいんです!行ってガーデンはどんな所なのか?何があるのか?この目で確かめてみたいと俺は思っているんです!」
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