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「……」
俺は悪夢にうなされ飛び起きていた。
もう何度もこの夢を見てきたが、一向になれる気配すらなく、俺が着ている服は汗でびっしょり濡れ、額から汗がたれていた。
今が何時ごろかを知ろうと、手だけをのばし机の上に置いてあるはずの時計を取ろうとするが……
ガシャン!!
豪快に時計を落とし、壊してしまった。
「……はぁ」
かなり大げさに、そしてかなりわざとらしく、というかわざとなんだけど、深い深いため息をつく。
「もうひと眠りするから昼になったら起こしてくれ」
部屋の中に返事はない。
も、もちろん俺が部屋でぶつぶつひとりごとを言っているわけじゃないんだ。
いや、本当に。別に信じなくてもいいんだけど……
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