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秋に入りかかっているというのに、じめじめとした雨が降り続いていた。
その雨を頬杖をつきながら、また今日もか…と教室の机に腰をかけ、窓から外を眺めている少年がいる。
彼の名は神谷竜也[カミタニ タツヤ]。
今年の四月に、ここ波南高等学校へ入学した高校一年生である。
彼の通うその学校は見るからに古びた校舎で、歴史の重みを内に秘めている。
そして、そこに通う生徒達は、いつもの様に授業を受け今日を過ごす。
それは日常。
彼等にとっては当たり前の光景であり、変わらない物。
そう…この日までは…
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