プロローグ

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「お前………、殺されたいのか…?」 「酷い………、私こんなにおにぃの事好きなのにっ…!!」 加奈が部屋から飛び出ていく。 別に少女漫画みたいに「待って!」なんて止めやしない。 なんせブスだから。 しかし今日は親が出掛けているせいで料理は加奈が作る事になっている。 「面倒臭え…、謝らないといけないのか………。」 渋々と加奈の部屋のドアを開ける。 「おーい、入るぞー。」 『あっ!そこは駄目だっ…!』 『固くなってるじゃねえかよ。』 「………。」 『バタン』 ドアを開けて妹がBL系のアニメを見てたら誰でもドアを閉めるだろう。 「違うのおにぃ!!別にあの男の人が好きな訳じゃないの!」 「いや…、どうでもいいから早くご飯作ってくれる…?」 「あ、うん。わかった!」 パタパタと音を立てて階段を下りていく………が別に可愛いとは思わない。 ここで需要など無いかも知れないが妹のスペックを語っておこう。 加奈は今年中3になった。 そして歳を重ねる毎にオタクになっていった。 そして歳を重ねる毎に可哀相な顔になっていった。 しかし顔以外はなかなかプロポーションも悪くなく、家庭的だ。 ただ………、 「おにぃ!私の愛も入れておくね!!」 ただひたすらに気持ち悪い。
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