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「…傷は無し…と」
まず第一条件は突破だな、と新騎は頷きながら言った。
お次は第二条件。
お店の人に聞き、更に割り引きしてもらうのだ。
「よし。すいまーーってうわ!」
店の中に入ろうとした瞬間、横から誰かが突っ込んできた。
それも、結構な威力だ。
半ば吹っ飛ばされるような形で、新騎は横に飛んだ。
「い、痛たたた…」
脇腹を押さえながら、涙目で起きあがる。
一体何が突っ込んできたのか。
恐る恐る目を開けると、
「………へ?」
女の子だった。
厳密に言うと、中学生位の女の子。
長く黒い髪に、透き通るような白い肌。
それとは裏腹に、真っ黒の瞳に、ゴミ袋を頭から被ったような服装。
「……」
何なんだコイツ…と新騎は心から思った。
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