Blah,Blah,Blah

サクの話

「違う。あんたが喘ぐ姿なんて考えただけで,,,。」
カナは胸を押さえて,吐く真似をした。

失礼な女。でも魅力的。

私はこんな女の子が大好きだ。

翌朝。

私はガンガンと痛む頭を抱えて,仕事場の美術館へと向かった。

よくよく考えると,きっと私は菜食主義の彼のことはそこまで本気では無かったんだと思う。

本気だったらもっと悲しくなるはずだわ。

でも私は今,同僚と普通に来週,うちの美術館で開催される写真展の企画について考えている。

私はデスクの上に並べられた写真に目を通す。

ほとんどが人物画だ。

しかし,どれも似たような写真ばかりだ。

私はため息をついて,タバコに火をつけた。

「ダメね。なんか無難な写真しかないのよね。」

同僚の笹木真由が眼鏡を外しながら言った。
まさにその通りだった。